Tさんがパキスタンより帰国。

桃源郷と呼ばれる、フンザの春を楽しんできたとのこと。
ヒマラヤ?の雪解け水が豊かなこの時期、このあたりでは花がいっせいに咲き出すみたい。
そして、氷河ハイキング。
現地の人ともいっぱいお喋りして、楽しかったです、でも、笑わない人も中にはいました、などと、メールで書いてきたので、まぁ結構なことなのだろうけれど。

でも、何か釈然としない違和感のようなものが、天邪鬼な私にはあったりして。

彼女は私よりちょうど2周り上。
ずっと昔に亡くなったご主人は公務員で、そのため、彼女は結構な額の寡婦年金を受け取っている。

私達の世代だったら、こうは行かないのだろうけれど、彼女の世代はギリギリ満額というか、よい金額が下りるのだそう。

で、まぁまぁ悠々自適な生活で、こうして海外を飛び回っているのだけれど。

でもねぇ。
虚しくならないだろうか。
海外に行くとはいっても、ようするに観光旅行。
何か現地に貢献するとか、研究に打ち込むとか、そういうわけじゃない。
途上国の人は親切だろうけれど、結局はやっぱり、日本人のお金目当てなんだよ。

そうじゃない人もいるだろうけれど、そういう人達と真の友達になるだけの何かを、自分ははたして持っている?

彼女は、そうして途上国の人達と「お友達」になって、そして随分お金も上げてきているみたいで、で、あげく、
「裏切られた!」だの、
「まだお金が足りないみたいだ!」だの、
「保証人になってくれ、と言われた!」だの怒っているけれど、最初から彼らの目的はそうなんだから、仕方がないじゃない。

大昔、彼女にネパールに連れて行ってもらって、私は世界最貧国のひとつといわれる、この国の貧しさにすっかり心が痛んでしまって、そして自分達の豊かさにヤマシサを感じたのだけれど、彼女はそんな事は全然思わないのだそう。

ピカピカの服を着て、デジカメやら一眼レフやら電子辞書やらをいっぱい持って、警察に護衛されてのハイキング。
そんな中での村の人達との「交流」だなんて、私にはやましくて、申し訳がなくて、とても出来ない。

まあね。
何だか分らないや。

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