ISBN:4336046751 単行本 森村 たまき 国書刊行会 2005/02 ¥2,100

近所の図書館で借りてきたものなのだけれど、これが大ヒット。
お腹をかかえて大笑いしながら、楽しく読んだ。

作者のウッドハウスは1881年イギリス生まれで、この作品も戦前に書かれたもの。
バーティという、自他共に認める?お馬鹿な上流階級の独身青年と、彼の万能執事のジーヴスの物語だ。

とにかく可笑しい。
皮肉で馬鹿馬鹿しくて、それでいて暖かくもあるのがいい。
訳者は、主人公のバーティを「愛するヒュー・グラント君」に、もうちょっと若い頃にやって貰いたかったと書いてあったけれど、訳者のこの感性のせいか、訳文もすごくいい。

それにしても。
花粉症もベジタリアンもウーロン茶も、こんな昔の話なのにちゃんと出てくるんだよね。
学生は週末に大騒ぎして留置所に入れられるし、ふらりと船に乗り込んでニューヨークにしばらく滞在したり、役者になりたい!っていう貴族の息子が出てきたり・・・。
何か100年近く前の話だっていうのに、今と全然変わりないじゃん?
やっぱりイギリスは進んでいたんだなぁ、って思う。

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