ISBN:4816340076 単行本 中原 英臣 ナツメ社 2005/10 ¥1,418

かなり面白かった。
素人向けですごく分りやすい。
「進化論」というとダーウィンだろうけれど、彼の説の殆どは今ではもう古くなっている、ということも良くわかった。

チャールズ・ダーウィン was born in 1809.
という文が、昔、英語の教科書に出てきたけれど、「種の起源」が出版されたのが、1859年。メンデルの遺伝の法則が再発見されたのが、1900年ぐらい。ワトソンとクリック?によって、DNAが見つかったのは、ほんの数十年前。確かワトソンかクリックの片方は、最近亡くなったはず。

ようするに、進化論とかは、まだ歴史が浅い、凄くホットな学問だということ。
長らく否定されてきたラマルキズム?的な「獲得形質の遺伝」だって、また再評価されつつあるみたい。

ダーウィン的な進化論というのは、生物は突然変異を繰り返しながら、適者生存の法則で自然淘汰されつつ、徐々に変化していく、というものだけれど、この法則だと説明されないことが多い。

例えば化石。
キリンならキリンの先祖の化石は見つかっても、首が長くなる過程での化石は出てこない。いきなり首長キリンが登場、というカタチになる。

となると、やっぱり生物は変わるべき時にいきなりぱーっと変わる、みたいな感じがする。そしてそのカギになるのがウィルスというのが、最近の学説のひとつ。
パソコン同士のソフト交換じゃないけれど、違う種同士でも、ウィルスを通して、遺伝子を交換して、で、進化が起きる、みたいな感じ?何か感触的には、かなりいいかも。

あと、個人的に面白いと思うのは、ネアンデルタール人。
ネアンデルタール人というのは、60万年ぐらい前にヒトと分岐したのだけれど、絶滅したのは僅か3万年ぐらい前。つまり私達の先祖の歴史とかなりかぶさっている。
森に住む小鬼の伝説とかは、何となく彼らのことなのかなぁ、なんて思ったり。

進化論とか遺伝子とか免疫とか。
やっぱ、すごく面白い!
私は、一応文系少女?なのだけれど、こういうのも好きだったりします。

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