占い師の娘

2006年9月5日 読書
ISBN:404873105X 単行本 野中 柊 角川書店 1998/04 ¥1,365

この間読んだ「アンダーソン家のヨメ」が結構面白かったので、続けて同じ作者のものを借りる。

やっぱり、アメリカで暮らす日本人、日系人という設定の物語なのだけれど、こちらのほうが、新しいせいか、作者の感覚が更にパワーアップしている感じ。

文字通り、占い師の娘が主人公なのだけれど、占い師であるお母さんは死んじゃって、その幽霊が毎晩リビングでテレビを観にやってきて、みたいな所から物語は始まる。

前回のアンダーソン家のヨメもそうだったけれど、所々はっとするような部分があって、皮肉っぽいところもあるのだけれど、でも妙に明るい。
私の素のキャラクタももしかしたら案外、こんなだったのかもな(随分今は屈折しているけれど)、って思えて嬉しかったりする。

ものの感覚とかが自分と凄く似ているので、ほんと読んでいて楽しい。もちろんレベルは全然違うのだけれど。

ところでどうなんだろう。
誰かとお付き合いするのも、レベルが同じだけれど好みが違うと、楽だけれど、あまり楽しくないだろうし、でも、趣味嗜好がぴったりでもレベルが違いすぎても、駄目だろうし。

どっちかというと、私は後者のほうを選ぶかな。

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