Iさんの影響で、漱石をここの所読んでいるのだけれど、とてもとても面白い。
「それから」、「門」と、いわゆる3部作のうちの2つを読み終えた。
「それから」の中で、主人公が兄嫁に、「口語で手紙を書くことを薦める」というシーンがあるのだけれど、「それから」にしろ「門」にしろ、日常の平易な言葉で書かれているので、とても解り易い。

「門」は、明治43年の作で、うちの祖母が5歳くらいの物語。
市電が縦横無尽に網羅している時代なのだけれど、祖母もよく市電について話していた。

土曜日、「半ドン」で、女学校からの帰り道、関東大震災にあったのは丁度市電の中だったり。
レンガ作りの「モダーンな」寄宿舎が潰れてしまい、地方からの寄宿生が大勢亡くなったこと、でも品川の祖母の家の辺りは、殆ど被害も無かったことなど。

前にも書いたと思うのだけれど、ある時代について知りたいと思ったら、学者が書いた解説本などを読むのでは無く、その時代に書かれた、その時代の本、新聞、雑誌、映画、などを見るのが一番いいと思う。
時間はかかるけれど、真に理解出来るし、楽しい。

けど、今時、そんな暇人は流行らないだろうけれど。

コメント

witch
witch
2006年11月13日8:58

漱石は好きな作家です。 「こころ」は何度読んだか分からないほどです。

椿美
渡辺椿美
2006年11月13日9:52

今までは、「ワガネコ」と「坊ちゃん」、「夢十夜」ぐらいだったのですが、「それから」も「門」も良いですね。
「こころ」、楽しみです。長生きしていないので、作品数がそれ程多くないように思えるのが残念。惜しみつつ、少しずつ読みたいです。