12月31日の日記

2006年12月31日
昨晩、テレビをつけたら、久米宏が出ていて、自分が小さな頃住んでいた地域を訪ねる、みたいな事をやっていた。

京急線の新馬場駅の近く。
ここで、小学校1年から3年まで暮らしていたのだそう。

すっかりはしゃいでいて、子供に戻ったような表情で、そのくせ、歳をとった感じの久米宏が何だか興味深かった。

来年には壊すそうだけれど、その当時の家がそのままあったのには、びっくりした。
大家さんの息子だの、同級生だのも、変わらず近所に暮らしていて、何か、東京の中の田舎、みたいな感じがした。
バブルも無縁のエリアだったのかな。

この辺りは、うちの祖母の実家があったところ。
お墓がある、海徳寺も出てきた。

高級住宅地じゃないし、かといって、浅草みたいな下町でも全然無い。
大体、品川は「江戸」じゃないし。
だからこそ、百年変わらず、みたいな雰囲気が、町に残っているのかも。

何十年でも何百年でも、変わらない何かが欲しい。
いつも同じで、いつも変わらず、いつもそこにある何か。

人は数十年でいなくなってしまう。
だからせめて、その子孫だとか、お寺だとか、町並みだとか、風俗だとか習慣だとかは、ずっと続いていけば、と思う。

今は何でも、文字通り「あっ」と言う間に変わってしまって。
おまけに、コンピュータでデータを変えたりすると、その痕跡すら残らない。

こういうのって、特に歳をとると、辛い。

そういう訳で、終わりなき何かの目出度さをお祝いしたい、と思いつつ、新しい年も、just around the corner に来ていて、いい加減、この負のスパイラルから、抜け出したいなぁ、と思う自分です。

だけど、四方総て崖っぷちの感じ。
こうなると、誰か上から、蜘蛛の糸でも垂らしてくれるのを待つ、しかないのかもしれないけれど、そういうの、イヤなのです。自分は。

どうしようもないよね。

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