古希

2009年1月29日 日常
Tさんから切羽詰ったメールが来たので、電話を差し上げたのだけれど、どうも話しが要領を得ない。よく分らない。
話しに矛盾があるし、思い込みや想像が多分に混ざっている。

数週間前、彼女は車を廃車にしたのだけれど、何日か前、その空っぽの駐車スペースに、誰かの車があり、不動産屋さんに連絡をしたとのこと。

”これから友人が遊びに来るから今すぐ何とかしてほしい”と言い、外出し、夜戻ったら、不動産屋さんからのファックスが来ていて、”隣の駐車スペースの人の親戚が、間違えて駐車した。取り合えずそちらの車は、××番のスペースに、駐車しておいて下さい”とのことだった。

普通はこれでお終いじゃないのかな・・・

そうしたらその夜、白い服を着た2人組みが、”Tの家はここだ!”と大声をあげてやって来て、彼女のドアをピンポンと乱暴に鳴らし、 返り血をあびない為に上着を脱ぎ彼女が大声で”どなたですか”と言ったら、大慌てで逃げていった、という。

彼女は、翌日、警察に連絡。
駐車場のことで、不動産屋さんを通して先方に苦情を言ったら逆恨みされて、ヤクザのような人達をよこされた。命の危険を感じる、と訴えたらしい。

意味がわからない。

先方は同じマンションの住人だし、第一、この2人組みがその人達と関係あるとは限らない。

だいたい、”これから友人が遊びに来るから駐車場が必要”という訴えはそもそも虚偽。
うちの母親なら、そんなことは言わないな。

彼女も70だし、昔はバイタリティのある活動的な人で、いろいろなことを教えてもらったし、いや、今だって元気だし、一日10キロ近くも歩いたりする人で、来月は南米までトレッキングに行くそうだけれど、なんだろう、猜疑心のようなものが段々増えてきた。
早くにご主人を亡くし、子供もなく、ずっと一人だったせいもあるだろうけれど。
皆、ひとそれぞれ。


けど、こうして色々な人を見るにつけ、改めてうちの母親の良さというものが実感される。

明るい。聡明。優しい。強い。難しい話しを簡単に説明出来る。
数字に強い。記憶力があり、その記憶に錯誤がない。

努力家じゃないし、すぐに人に頼るし、腰が重いし、働き者じゃないし、いろいろ欠点もあるけれど、非常に優秀。

彼女みたいなキャラクタが、うちの家系の次世代に生まれなかったことを残念に思う。

こんな風な感情を抱きながら、お付き合いをするのはよくないので、Tさんとは、そろそろ離れたほうが良いように感じるけれど、彼女の年齢を思うとそれも心配。
でも”心配”なんて思うのは、私の傲慢なのだろうか。

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