Sさんは、正の字を書いてカウントしたいと思うほど、たくさん質問し、研修の流れが妨げられるほど。
私と同じテーブルの人達は、苦笑をして顔を見合わせている。

なかなか質問できない人から見れば、有り難い代弁者なのだろうが、それにしても少々うるさいかもしれない。
やっぱり私が元所属していた所というのは、こういう個性的な人が多かったんだな、と改めて自覚した。

休憩中、研修室の入り口で、「椿美ちゃん」と話しかけられる。Mさんだった。
私達が研修中と知り、わざわざ覗きに来てくれたらしい。
そういえば彼女は本社勤務になったのだっけ。
「ヒマでヒマで、インターネットばかり眺めているような仕事」と、言っていたけれど、どうなのだろう。

ヒマといえば、最近はコールセンタもヒマな所も多いよう。何でもネットで自分で操作できることが多いし、というか、企業側は、私達がそうすることを望んでいるのだろうし、コールセンタに電話をするのは、お年寄りか、非常に細かい質問のある人か、あるいはクレームぐらいだろう。
某銀行に行った人も、時間数を減らすことを打診されたりする人がいる、とSさんから聞いた。

何でもクリックひとつで注文したり、キャンセルしたり。
それではその企業に対する、馴染みや愛着も湧かないと思うのだが、どうなのだろう。

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