非常に良かった。
比較的最近訳されたものの為か、とても読みやすい。
ウルフは難解らしいけれど、難解というより、判る人には判る。そういうことなのだと思う。
読み手に受け止めるアンテナがあるかどうか。

けれど、タイタンの妖女の時もそう思ったのだけれど、こういった作品に感銘を受け、共鳴してしまうタイプというのは、人生において生き難い人かもしれない。

コメント

藻湖
藻湖
2013年8月12日13:39

ダロウェイ夫人という作品は読んでいないのですが、なんとなくですが、言われていることが分かるような気がしました。本、特に小説を読むと人生が豊かになる、という人がいて、異論はないのですが、全く本を読まなくたって、人生においてあまり困ることもないどころか、かえって、考えすぎることもないので、スムーズに人生が送れるんじゃないのかなという気がします。なんというか、本を読まなくて、賢い人というのは、現実的に物事を対処できるんじゃないのかなぁと思ったりします。

椿美
2013年8月12日21:24

私の大好きな映画、「めぐりあう時間たち」はダロウェイ夫人を下敷きとしています。ですので、ずっとこの小説を読んで見たかったので、今は満足です。印象派の絵のようなイメージがきらきらしている作品ですが、センシティブ過ぎるウルフの感性に痛々しさも感じ、でもそこが魅力でもあります。

そうですね。全く本を読まなくたって、人生に困ることもなく、かえってスムーズかもしれませんね。それでもやっぱり私は、自分は感じるアンテナが付いていて良かったかな、とも思いますが。