バス旅か何かの番組だったと思う。
芸能人が沖縄を路線バスで旅をして。
まぁ他愛もない番組。

それに東京から移住したという若い夫婦が出てきた。
養蜂をやっているのだという。
夫婦には2つ3つの男の子がいて。
おとなしくて素直そうな良い子。

でもね。夫婦は周りの地元の人達から言われるのだそう。
「もっと泣かさなきゃダメだ。全然泣いていないけれど大丈夫? 子供は泣かなければ。」

何だかちょっとハッとした。
そうだよね。
子供は泣かないと。
癇癪をおこしたり。お母さんが恋しかったり。お友達と喧嘩をしたり。
ちょっとしたきっかけで、わんわんと泣かなければね。

今の子は泣かない。
特に都会では泣かない。
家庭では泣くのかもしれないけれど、公共の場ではまず泣かない。泣いている子を見たことが無い。
電車の中とか泣く子は、「しつけがなっていない子」として大ひんしゅくをかうのだと思う。

ただ、どうなのかな。
わあわあ泣いて。すぐにまた笑って。そういうのが大きくなる過程で必要なのだと思う。


古事記だかの中で。須佐之男命が髭が生えるような大人になってもお母さんが恋しくて泣いていた、みたいな記述があったと思うけれど、裏返せば、髭が生えるような大人になる以前は、子供は皆泣いていたのだと思う。


そして。
大人になっても時には泣いていいんじゃないかな。
昔の日本人は男も結構泣いていたような気がする。


世の中どんどんソフィストケイトされて。
それはそれでいいのだろうけれど、芯の強さは失われたかもね。

コメント

moco
moco
2017年12月30日9:15

泣くのがダメというのは、泣くのは負の行動だと無意識に思っているからかもしれませんね。だからトラブルっぽいことは排除しようということから、泣いて暴れる子供を手に負えないトラブルメーカーとみなしてしまうという…。私自身、ちょっとしたトラブルを嫌がるところがあります。それを経験値として次へのステップにするという逞しさが欲しいところなんですが。子供は泣かないと、というのは、興味深くて面白い話でした(^^)

椿美
2017年12月31日10:22

そうですね。負の行動や事柄は排除したいですが、でも泣くことは負の行動とは一概には言えないかもです。あとは何でも規格品におさめたい心理が働いているのでしょうか。
沖縄とかには昔の知恵が残っていそうな気がしました。